結婚式での一発狙いの写真撮影法「デジタル一眼レフによるノーフラッシュ撮影」
カメラマンを頼まれた訳ではないので、一発狙いのお気楽撮影を楽しんできました。
今日は、その撮影法(テクニック、コツ)を紹介したいと思います。
題して、
◆結婚式の撮影法「一発狙い! デジタル一眼レフによるノーフラッシュ撮影」◆
【はじめに】
○ 結婚式では、「ズームレンズを付けた一眼レフ+外付けフラッシュ」で撮影するのが普通のスタイル。外付けフラッシュの発光角度を天井(真上)に向けたり、フラッシュの発光部にディフューザーを付けたりすると、光が回って自然な感じに撮影できます。
多くの方がやっているコンパクトデジカメのフラッシュ撮影は、正面からフラッシュが直接当たってしまうので、単調な写真のオンパレードになりがちです。
カメラマンを頼まれた訳ではなく、余裕があって失敗しても問題ない時、ラッキーでもいいから、他の方が撮れないような写真を撮ってあげたいという時はありませんか。
そんな時、簡単にチャレンジできる撮影法があります。
それは、「デジタル一眼レフによるノーフラッシュ撮影」です。
○ この撮影法で狙うのは、「会場内の光を活かした雰囲気のある写真」。
うまくいけば、フラッシュ撮影にはない、会場の雰囲気が伝わるような自然な写真が撮れます。
デメリットは、手ブレ、露出オーバー等の失敗写真がたくさん出ること。
これを補ってくれるのが、失敗を気にせず、フィルム代も気にせず連写可能な文明の利器「デジタル一眼レフカメラ」。
デジカメがない時代、この方法は、失敗写真が大量に出るのが怖くてできませんでした。デジタル一眼レフの登場で、気軽にチャレンジできるようになった撮影法です。
【撮影機材】
○ カメラは、「デジタル一眼レフ」。よっしーは、「キャノン EOS KISS DIGITAL」(その後「EOS 40D」を購入)。コンパクトデジカメよりも、大口径レンズを使用できる一眼レフの方が、断然有利です。
○ レンズは、大口径で明るいレンズがベスト。焦点距離は大体100ミリまで。長くなるほどブレやすくなります。お薦めは、50~80ミリの明るい単焦点レンズ。明るさは最低でもF2.8は欲しいですね。
今回は、キスデジに、「FD-EOSアダプター(近代インターナショナル)」を付けて、キャノンNFD50F1.4を使用。焦点距離は約112ミリ(50mm(レンズ)1.4(アダプター)×1.6(キスデジ))。明るさはアダプターを使っているため1段暗くなって開放でF2.0(以下、絞り値は、実絞り値ではなく、レンズの絞り値で表記)。
ちなみに、わざわざアダプターを付けてまで、古いマニュアルのFDレンズを使っているのは、FDレンズの色合いが気に入っているのもありますが、実は、金銭的に余裕がなくて、EFレンズが買えないから(^_^;)
この撮影にベストマッチのよっしーお薦めレンズは「EF50mm F1.8」です。価格も1万円程度なので、今度買ってみたいと思います。
○ 記録メディア(コンパクトフラッシュ等)は、大容量のものを用意。よっしーは1Gのコンパクトフラッシュ(今回、300枚撮影しても、まだ少し余裕がありました)。
○ 連写するので、バッテリーは予備を必ず持参してください。
○ ミスを少しでも防ぐためには、「一脚」があると便利です。もし、手持ちで撮る時は、なるべく体を机や柱に固定して、ブレを防いでください。今回は、うっかり忘れてしまい、全て手持ち撮影(^_^;)。
【カメラの設定】
○ 撮影モードは絞り優先。絞りはF1.4~F4.0。NFD50F1.4は、絞り開放(F1,4)では、このレンズ、収差のため、ソフトフォーカスがかかったような写真になるので、絞りはF2.0~F4.0。新郎新婦の動きがある時に限って、絞りF1.4も使用。
○ ISO感度は、キスデジの場合、最高感度はISO3200まで。仕上がりを考えると、ISO1600までが実用範囲。今回はISO800を基本にして、明るいところでは400、暗いところでは1600にして撮影しました (※ 最近のデジ一眼は、実効感度ISO 12,800なんていう機種も出てきているので、手ブレせずに、絞ることもできて、かなり撮影しやすくなっています。2012年9月9日加筆)
○ フラッシュは常時、発光禁止モード。
○ ホワイトバランスはオートが基本。光源がはっきり分かる時は、適宜変えてください。悩んだ時は、オートでOKです。
○ 記録画質は、最高画質(ラージ/ファイン)。記録メディアの容量が少ない場合(256メガ等)は、ミドル/ ファインとかミドル/ノーマルもあるかもしれません。
【撮影法】
撮影の実際です。
○ レンズの絞りはF2.8。絞り優先モード。ISOは800(※ 実効感度 ISO12,800 の最新デジ一眼を使えば、F4やF5.6に絞って、より繊細な表現の写真を撮ることも可能です。2012年11月3日加筆)。ホワイトバランスをオートにして、ひたすら撮影。
撮影する度に、液晶モニターに表示される写真で露出を確認。露出オーバーやアンダーの場合は、すぐに露出補正設定ボタンで修正します。これを繰り返し、ミスを恐れず、ひたすら連写していきます(進行の邪魔にならないように注意してください)。
この設定を基本として、絞りをF1.4~F4.0、ISOを400~1600、ホワイトバランスを光源に合わせたりして、状況に応じて撮影します。AEブラケッティングを使う方法もありますが、よっしーは、1枚1枚決めて撮りたいので使いません。
○ 新郎新婦がスポットライトを浴びた時は、露出オーバーになりがちです。撮影した写真を瞬時に確認しながら、露出を-1~-2の間で調整して対応します。
【今回の撮影結果】
今回の撮影枚数は約300枚。満足のいく写真(ちょっと厳しめに見て)は5枚ほど。うち1枚は、ブレがうまく効いて、動感の出ているグッドな写真でした。
いずれもプロカメラマンが撮影した写真と全く違う仕上がりで、新郎新婦も、とても喜んでくれました。
5枚をプリントして、他の写真(300枚から選んだ50枚程)はCD-Rに焼いて送ってあげました。
ヒット率1.7%(5/300)を低いとみるか高いとみるか・・・、判断はお任せします(^_^)
よっしーは、一生の想い出になる写真を5枚もプレゼントできたので大満足です。
【失敗写真(ブレ)の減らし方】
1脚を使用すれば、ブレによる失敗はかなり防げます。三脚もあれば、さらに、減らすことができますが、持ち運びが大変になります。
よっしーは、「手持ち撮影を基本として、時々1脚使用」という感じにしています。
【初めて挑戦される方へ】
初めてチャレンジされる方は、自宅で練習してから、撮影に行かれることをお薦めします。カメラをしっかり固定していないとブレてしまう感覚をあらかじめ掴んでおくことが、ポイントになりますので。
【カメラマンを頼まれた時は、この撮影法は使わないください】
釈迦に説法かもしれませんが、結婚式で正式なカメラマンを頼まれてしまった場合は、撮りそびれが確実に出ますので、この「ノーフラッシュ撮影法」は使わないでください。
ごく普通に外付けの大型ストロポを使って(発光角度は真上にしてバウンス光を利用。もしくはフラッシュの発光部にディフューザーを装着)、撮影してください。
【関連記事】
「久しぶりに結婚披露宴でカメラマン(http://yosshy.cocolog-nifty.com/weblog/2011/07/post-da19.html)」
※ 【追伸】 最新デジ一眼を使うと、さらにこの撮影をやりやすくなります!
最新のデジタル一眼レフ「EOS Kiss X6i」は、ISOの実効感度が12,800だそうです(^_^)。 また、手ブレ防止のため、自動で、絞りやISO感度を調整してくれる機能も備えています。
カメラ本体の進化によって、暗いレンズや、アダプターで1段暗くなってしまうオールドレンズも、活躍できるシーンも増えてきそうです。
このような最新式のデジタル一眼レフを使えば、今回紹介した撮影法も、相当やりやすくなります。良い写真が撮れるヒット率も上がること間違いないでしょう。
だんだん 「EOS Kiss X6i」や「EOS60D」が欲しくなってきちゃいました。それとも我慢して、中古で50Dとか40Dもありかな
〔後日談〕
結局、予算の関係もあって、中古のEOS40Dを買いました。新型ほどではないにしても、ISOの実効感度は1,600まで使えるそうで、当分、このカメラで頑張ってみようと思います。
※ 印を付けた部分(緑色)は、2012年9月9日、16日、10月3日、11月3日に加筆しました。最新デジ一眼の機能向上(ISO実効感度アップなど)、EOS40D購入に伴うものです。
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