カテゴリー「53◇ 書籍・雑誌」の34件の記事

トラウト・アングラー必携「イワナの顔(白石著)」

宇都宮東武百貨店の「古書の市」  1月2日(木)、正月恒例となっている宇都宮東武百貨店の「古書の市(1/2~1/7)」へ行ってきました。

 いつもよりスペースは半分になってしまっていますが、多くの古書店が一堂に会したこのイベントは貴重です。

 最初に、どんな本が置いてあるか、ざっと一回りした後、じっくり一つ一つ背表紙に目を通していきます。

 最近、自己啓発やビジネス書に関心が向いているのですが、思っていた本がないな~~と思っていたら、いきなり、いい感じのタ日本全国58河川、ネイティブの岩魚92態[探査釣行] イワナの顔イトルが飛び込んできました。 

 日本全国58河川、ネイティブの岩魚92態[探査釣行] イワナの顔 (文・白石勝彦、写真・和田悟、山と渓谷社)。

 値段(600円)も手頃とくれば、買わない訳にはいきません。

 イワナ釣りで有名な白石勝彦さんが、全国の河川で、オショロコマ、ミヤベイワナ、アメマス(エゾイワナ)、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ、キリクチ、ゴギを釣り歩いて、イワナの比較写真や釣査レポートを掲載しているのです。

 和田さんの撮影も上手で、側面、上面、顔や体、尾鰭のアップ写真は、模様、斑点、色合いがよく撮れていて、見ているだけでも癒されます。

2013年8月18日に鬼怒川上流の渓流で釣ったイワナ(42cm)  ところで、私が、2013年8月18日に鬼怒川上流の渓流で釣ったイワナ(42cm)は、どのタイプに属するのでしょう。

  体側面に瞳孔より小さい白い斑点が散らばっていますが、ほとんど着色していません。

 35ページの福島県田子倉湖の湖沼型のニッコウイワナに似ていますが、着色点がないので、東北地方のアメマスっぽくも見えます。

 湖沼で成長して遡上したニッコウイワナの特徴なのか、それとも放流されたものなのか・・・。

 さらに調べていくと、鬼怒川水系には、以前、東北地方からアメマス系統が放流されたそうです(「イワナをもっと増やしたい(中村著)」)。

  釣ったのは源流域ではありませんので、おそらく、アメマス系統の放流物とニッコウイワナの交雑個体ではないでしょうか。

 あのイワナも、今頃は、雪景色の渓流の中、深みでじっとしながら、春を待っているのかな?

 この本が手元にあると、こんな感じで、釣ったイワナがどんなタイプなのか比較できて、自宅に帰ってきてからも楽しめます。

  イワナを愛するトラウト・アングラー必携の一冊です。

【追伸】

 白石さんは、本の中で、「在来種を守ることが必要.岩魚のことが本当に好きならば、少なくとも絶滅寸前のような場所で愚かな行為をするような人は絶対にいないと信じたい」と書いています。

 自然の中で末永く釣りを楽しむためのマナーとして、ネイティブが棲息する源流域への釣行を避けるようにするのはもちろんのこと、キープ(持ち帰り)を必要最小限にとどめ、キャッチ&リリースを心掛けたいですね。 

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お薦めします! 児島玲子さんの本「釣り浪漫~釣りが教えてくれたこと~」

 仕事帰り、JR宇都宮駅前ララスクエアの落合書店に立ち寄った時、アウトドアコーナーで、「人気女性プロアングラーが釣りの喜怒哀楽・心技体、すべてを初公開」と書かれた帯に目がとまりました。

児島玲子さんの本「釣り浪漫~釣りが教えてくれたこと~」 釣りのテレビ番組でお馴染み、女性アングラー・児島玲子さんが書かれた本「釣り浪漫~釣りが教えてくれたこと~」です。

 早速、買ってきました。

○ 児島さんの 釣りにのめり込むきっかけ(栃木県の/那珂川で釣った47cmのイワナ)

 をはじめ、

○ GTを釣るという夢を実現するまでの道のり

 さらには

○ 女性アングラーならではのトイレの問題(多少の不便は気にせず、自然の中でしているそうです

 
などなど。 釣り人なら、関心のある内容が、やさしい文章で書かれています。

~~~~~~

 「夢を抱いた魚を絶対に釣る方法」が一つだけある。それは「釣れるまで続けること」。
 

 1匹の魚を釣るこめに必要なのは、肉体やテクニックではなく、情熱だ。


~~~~~~

 なんてことも書かれてました。

 このあたりは、よっしーの「鬼怒川でスーパーヤマメを釣る方法」=「粘り強く通い続けること」と同じで、うなずくことしきりです

 読み進めていくと、児島さんの釣り好きレベルが、相当のものであることが分かります。

 決して、彼女は、釣り手段にして、有名になりたい女性でないということです。

 テレビ取材で海外も含め豊富な経験を持つ児島さんならではの、釣り人を魅了する言葉、エピソードの数々。

 これから釣りを始める女性はもちろん、素人からベテランの方まで、釣り好きな方にお薦めします。


【釣り浪漫~釣りが教えてくれたこと~】

著者:児島玲子
出版:幻冬舎
発行:2011年11月30日(第1刷)
定価:1,100 円+税
ISDN:ISBN978-4-344-02096-2 C0095 \1100E

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本『釣りとイギリス人(飯田操著)』

 東京神田で面白い本を見つけました。

 「釣りとイギリス人」です。

 イギリスにおいて、釣りが、「生活のための魚を獲る手段」→「遊びにする余裕が生まれ」→「娯楽・スポーツ」に至るまでの経過と社会的背景が、さまざまな書籍や文献を引用しながら、詳細に説明されています。

本『釣りとイギリス人(飯田操著)』 イギリスと言えば、フライフィッシング発祥の地ということで、餌釣りより、フライの方が格上に置かれていることや「釣り=紳士のスポーツ」というイメージがありますが、コース・フィッシング(サケ科以外の雑魚のエサ釣り)を大事にする考えもあることが分かりました。

 また、魚を釣ることのみならず、魚釣りを通して、素晴らしい田園に囲まれた自然を大事しようとするイギリス人の姿勢も紹介されています。

 現在、イギリスの河川では、資源保護を目的とした法律により、釣り場と魚が厳しく制限されているとのこと。

 リバーキーパー(管理人)のいる限られた釣り場で、一定期間、限られた人が楽しむスポーツになっていて、多くの庶民が、自由に釣ることができない環境になっているそうで、これは、ちょっと行き過ぎではないかなーーと思いました(そこまで魚が減ってしまったということかもしれませんが・・・)。


 日本の河川での釣りはどうでしょう。

 釣りの歴史は古く、「自然と一体となった釣り」が続けられている中、海外からのフライ・フィッシングやルアー・フィッシングが加わり、さまざまなジャンルの釣りが共存している状態です。

 規制については、漁業法や水産資源保護法に基づく、各都道府県の内水面漁業調整規則により、ヤスなどの漁法の制限が行われた上で、禁漁期間を除けば、だれでも年券を買って気軽に釣りを楽しむことができます。

 もし、イギリスのアングラーが、栃木県に来たら、「自由に釣れる素晴らしいフィールドの存在」や「高品質なタックルが手に入る環境」から、イギリス以上の「釣りの天国」と感じるはずです。

 また、極端な水産資源の枯渇の話を聞いていないので、全体を見れば、そこそこの水準で管理されていると思われます。

 ただ、釣り人(遊漁者)の釣獲圧などにより、保護が必要な魚種(サクラマス、イトウなど)やフィールドが出てきているのも事実。

 このようなところでは、将来を見据えて、イギリスを見習って、水産資源の保護を優先し、禁漁区域の設定などを含めた保護に、釣り人も協力することが求められているのではないでしょうか。

 今後、日本(栃木)の釣りを、さらにより良いものとしていくために、イギリスの釣りに対する考え方や歴史は、とても参考になると思います。

 興味のある方は、是非、読んでみてください。

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【タイトル】釣りとイギリス人

【著者】飯田操(いいだ みさお)

【出版】平凡社

【発行】1995年7月10日 初版発行

【定価】2400円(古書で購入)

【ISBN】ISBN4-582-47454-3 C0022 P2400E

【目次】

序章 釣りとイギリス文化
 ・釣りと文化
 ・釣りと自然
 ・釣りと想像力

第一章 娯楽としての釣りの芽生え~16世紀
 ・民衆的創造力のなかの釣り
 ・騙しと釣り
 ・心優しき釣り人
 ・釣りと幸運
 ・最初の釣りの本
 ・「鉤釣り小論」
 ・それ以前の釣りの本
 ・デニスン訳の釣りの教書
 ・娯楽としての釣りの始まり
 ・「釣魚術」
 ・「鉤と糸による魚獲りの本」

第二章 「釣魚大全」とその周辺~17世紀
 ・「釣魚大全」の誕生
 ・作者ウォルトン
 ・寄せ集めの「釣魚大全」
 ・「釣魚大全」のさまざまな要素
 ・「釣魚大全」のパストラルの意味
 ・「釣魚大全」のパラドックス
 ・ハズバンドリーとしての釣り
 ・娯楽としての釣り
 ・ウォルトン以後

第三章 スポーツとしての釣りの発展~18世紀
 ・18世紀の釣りの変化
 ・特権階級のスポーツとしての釣りの芽生え
 ・釣りの商業化の始まり
 ・釣りと自然のなかの遊び
 ・季節の実感
 ・ジョージックとパストラル
 ・田園趣味と自然観察
 ・自然と人工のパラドックス

第四章 産業革命と釣り~19世紀
 ・産業革命の影響
 ・ゲーム・フィッシングとコース・フィッシング
 ・拡大する釣り
 ・釣りの大衆化
 ・釣りの競技会
 ・釣りに対する非難
 ・福音主義の運動
 ・釣り師の自己弁護と反省
 ・釣りと法律
 ・キーパーとポーチャー
 ・消えることのないのどかな釣りの伝統
 ・釣りとノスタルジア
 ・自然破壊と汚染

第五章 野生への憧憬~20世紀
 ・自然を忘れる社会への危惧
 ・ポーチャーへの共感
 ・コース・フィッシング礼賛
 ・釣り文学の誕生
 ・真のスポーツへの問いかけ
 ・海への関心
 ・職業釣り師の登場と釣りの堕落
 ・新たな釣り禁止運動と釣りの弁護
 ・キャッチ・アンド・リリース
 ・キーパーの新たな使命
 ・自然との交感

終章 釣りとイギリス性
 ・社会の変化と釣り
 ・産業主義への決別
 ・再生への希望

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Rod and Reelの「ナマズ釣り大全(地球丸)」

Rod and Reelの「ナマズ釣り大全(地球丸)」  近所の書店のアウトドア雑誌のコーナーに行くと、いきなり目に飛び込んできたのが、Rod and Reelの「ナマズ釣り大全(地球丸、1,500円)」。

 ナマズと言えば、今から40年近く前の小学生の頃、秋、近所の用水路の水が干上がった時に、水たまりにたくさんナマズがいて、網ですくい取って遊んでいたことを思い出します。

 そのナマズが、夜釣りでトップで釣れることは知っていたのですが、いまいちよく分からなかったこともあって、チャレンジしたことはありませんでした。

 釣り方の全てが書かれた雑誌となれば、買わない訳にはいきません。

 ルアーは、これで釣れるのと思われるような面白い形のオンパレード。

 いいですねーーー(^_^)。見ているだけで楽しくなってきます。

 ちょっとグロテスクな魚ですが、面白いルアーでトップで釣れることに、触手が動き始めました。

 宇都宮近辺の川でも、ナマズがいそうなところがあるので、ちょっとどんな感じか、様子見を始めたいと思います。

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2010年・宇都宮東武百貨店「古書の市」

宇都宮東武百貨店「古書の市」  正月恒例の宇都宮東武百貨店の「古書の市」へ。

 今年(2010年)は、1月2日(土)から8日(金)までの7日間の開催、昨年の4日間から、3日も増えています。

 会場に行くと、初日(1/2)ということもあって、大勢のお客さんで賑わっています。

 1時間ほど各書店(コーナー)を回って、大雑把な状況を確認した後、長男(高1)や父も一緒だったので、同じフロアーにある「ジロー」でティータイム。

ジローのケーキセット よっしーは、ケーキセット(モンブラン+ホットコーヒー、600円)をいただきました。

 その後、再び、物色開始。

 釣り関係の古書がちょっと少なめでしたが、ほぼ全ての棚に目を通して4冊ゲット。

◆ 「関東 信越 渓流釣場事典」(鈴野藤夫著、1979年、新評社)

◆ 「麦わら帽子の釣り本探訪」(大崎紀夫著、平成5年、三樹書房)


◆ 「入門から研究へ ルアー・フィッシング」(金子陽春著、昭和46年、つり人社)

◆ 「地球鱒釣り紀行」(芦原伸著、1997年、新潮社)


購入した古書 この中で、「関東 信越 渓流釣場事典」には、ページをめくった途端、その内容に圧倒されました。

 山岳渓流の小さな沢まで地図付きで紹介されていて、「魚止め」の場所や、どこまでヤマメがいて、どこまでイワナがいるか等、一つ一つの沢を実際に釣り上がられなければ分からない情報がてんこ盛りです。

 渓流はほとんどやりませんが、手元にあって損はしないと思い、即買いしました。

 栃木県で、これだけ大規模な古書のイベントは、この「古書の市」しかありません。

 本の表紙を眺めているだけでも楽しめますので、お近くの方は、是非、出かけてみてください。 

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本『爆釣! ハンドメイドルアー完全マニュアル』

本『爆釣! ハンドメイドルアー完全マニュアル』  本屋で立ち読みしていて、面白そうな内容に思わず買ってしまったものの、いざ手元にあると、いつでも読める安心感から本棚の肥やしになっていた本が、関心が出てきたとたん、いきなり脚光を浴びる、なーーんてことはありませんか。

 この本「名人が教える 爆釣!ハンドメイドルアー完全マニュアル」が、まさしくそれです。

 以前、古本屋で見つけて、いつか役立つ時が来るんじゃないかと買っておいたら、2008年7月から始めたハンドメイド・ミノー作りのバイブルになってしまいました。

 ルアーの種類別に、ハンドメイドに使う道具や細かい作業が図示されていて、初めてハンドメイド・ルアーを作る人にも、とっても分かりやすく紹介されています。

 コーティング剤が、ウレタンフォームだけではなく、セルロースセメントでの作業もあったら完璧だと思うのは、多少なりとも経験した者の言うことで、初心者には、このくらいから始めた方がいいことを、監修した奥山文弥さんは分かっていたのでしょう。

 古本でしか入手できませんが、これからハンドメイド・ルアーを始められる方は、ヤフオクや古本屋で探してみてください。

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【タイトル】名人が教える 爆釣! ハンドメイドルアー完全マニュアル

【著者】-(監修:奥山文弥)

【出版】成美堂出版

【発行】2000年3月20日発行

【定価】定価1200円+税(古本で買いました)

【目次】

○巻頭インタビュー 奥山文弥が語る「ハンドメイドルアーの思い出」

○奥山文弥が実証「ハンドメイドルアーはこんなに釣れる」

○ハンドメイドルアー釣行記

○トップビルダーたちの匠の仕事(わざ)
 HMKL(泉和摩)、WOOD BAIT(遠藤龍美)、GLASS EYE(佐藤充)、GODAGLEY(田中秀亨)、ATOLL(田中康弘)、HANDA JIG(半田光宏)

○ハンドメイドルアー講座〔基礎編〕

○ハンドメイドルアー講座〔初級編〕
  ポッパー、ペンシルベイト、ラバージグ

○ハンドメイドルアー講座〔中級編〕
  バイブレーション、クランクベイト

○ハンドメイドルアー講座〔上級編〕
  リアルミノー

○ハンドメイドルアー講座〔番外編〕
  ティーポッパー、アワビスプーン、ナツメジグ、トラブルシューティング、Q&A

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再び東武百貨店の「古書の市」へ

古書の市で買った本とYSミノー  初日(1/2)、宇都宮東武百貨店の「古書の市」に行ったにも関わらず、1時間しか見られなかったことが、どうしても心残りで、最終日(1/5)の昼休みに、再び行ってきました。

◆ 「完本 私の釣魚大全」(開高健著、1976年、文芸春秋)、購入価格1,050円

◆ 「北海道の湖と渓流」(鍛冶英介著、1976年、釣り人社)、購入価格1,050円

◆ 「ザ・ミノー・メイキング」(平本正博編著、1985年、ナツメ社)、購入価格1,050円

  まだまだ見落としがあったようで、ちょっと探しただけで、こんなにいい本が見つかりました。

 これで休日は、【「ハンドメイドミノー製作」 時々「読書」】という幸せな時間に、どっぷり浸ることができそうです。

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毎年恒例の宇都宮東武百貨店「古書の市」

宇都宮東武百貨店「古書の市」  毎年正月と言えば、宇都宮東武百貨店の「古書の市」に行くのが、恒例になっています。

 今年(2009年)は、1月2日(金)から5日(月)までの4日間の開催です。

  初日(1/2)に行くのは初めてで、5階催事場に着くと、いきなりすごいお客さんの数に圧倒されましたが、ここで怯んでは男が廃る(ちょっと大げさ?)とばかりに、めげずに人込みに飛び込んでいきます。

 一通り大雑把にながめて見当をつけた後、目ぼしいコーナーに絞って、ピンポイントに物色、さらに時間がある時は、じゅうたん爆撃モードで一冊一冊、目を通していくのが、よっしーのパターンです。

 1時間程、探し回った挙げ句、購入したのは次の3冊。

◆ 「完訳 釣魚大全」(アイザック・ウォルトン著、森秀人訳解説、初版、1970年、虎見書房)、購入価格1,575円

◆ 「川釣り」(井伏鱒二著、1952年、岩波新書)、購入価格300円

◆ 「釣りの科学」(檜山義夫著、1969年、岩波新書)、購入価格200円

 アイザック・ウォルトンの「釣魚大全」は、釣り人で知らない人がいないほど有名な本ですが、虎見書房の初版が装丁がきれいで、一番欲しかったので、これを見つけた時、心の中で思わず「ラッキー」と叫んじゃいました(^_^)v。

 さらに、名著と言われる井伏鱒二著の「川釣り」までゲットできたんですから、もう言うことなしです。

 ちなみに、これ以外にも、「風流釣れ釣れ草(福田蘭童著)」、「ザ・フライフィッシング(森と渓流の会編、アテネ書房)」、「西日本の山釣り(山本素石著)」などの名著もありました。

 新しい本や雑誌も面白いですが、たまには古書をめくって、古き良き時代に触れてみるのも味わいがあっていいものです。

 「古書の市」は1月5日(月)まで開催されていますので、宇都宮付近にお住まいの方は行かれてみてはどうでしょうか。 

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本『さかな~日常生活と魚類~(内田恵太郎著)』

 よっしーは、以前暮らしていた愛媛県松山市で、いろいろな魚をたくさん食べたことで、魚好きになりました。

 松山は、普通のスーパーでも新鮮な魚介類を売っていて、家庭でも気軽に食べられますし、繁華街には、美味しい刺身を食べられる店もたくさんあるんですよねーー。

 「はしまや」、「助格」、「酒八」、「磯八」などでの、松山での美味しく楽しいひとときが思い出されます。

 そんな私でも、魚のどんなところが美味しいか、全て知っている訳ではありません。

 今日、紹介する本『さかな~日常生活と魚類~(内田恵太郎著)』には、魚の美味しい部分が、詳しく書かれています。

 古書にもかかわらず、今の時代でも十分通用する内容です。

 魚の食べ方、味わい方は、いつの時代でも、大きな変わらないということのようです。

 ちょっと「はじめに」から引用してみましょう。

~~~引用開始~~~

 日本は魚食国であり、栄養の蛋白源のもっとも重要な部分を魚に仰いでいる。これは四面環海の小島国である日本の自然環境と、民族の特質からきた歴史的必然性によったもので、今後いかに日常生活の習慣が変わっても、この点はおそらく長く変わることがないであろう。

 フランスの文学者ゴンクールの日記に、「男女を問わず、魚が好きな人は、すべて繊細な好みを持っている」という言葉が、ぽつんとかいてあるのを見たことがある。なるほど、牛豚羊などの獣肉にくらべて、魚は味も繊細であるし、食べるのにも繊細な手さばきがいる.われわれ日本人は、昔から、日本の細い箸を器用に使って小魚をむしって食べるという、ナイフとフォークで大切れの獣肉を切って刺して食べるのに比べたら、およそ繊細な食べ方をする。

 実際、日本のような箸の使い方は、魚を食べるために特に発達したような気さえする。これは日本の家庭生活における大きな特色といえるであろうが、こたれがまた、日本古来の文化の特色である繊細さと、一つのつながりがあると考えてもよいのではないか。

 (中略)

 魚を生物学的に研究し、その習性や繁殖発育の状態などをくわしく知ることは、もちろん興味もあり、魚を利用する上にも基礎知識として有益なことであるが、本書に述べてあるのは、そういう「魚の生物学」ではなく、私たち人間の実生活に深い関係のある自然資源としての魚の人間の生活との関係の面である。

 これは、自然科学的の面だけではなく、人文科学に関する面、たとえば宗教や、民族、文芸などにおいても、魚はいろいろな形、いろいろな意味で現れてくる。こういういろいろな方面から見た魚を全般的に扱って、魚と人間生活との関係を浮き彫りにしてみようとしたのが、本書の意図である。

~~~引用終了~~~

 この本の中で、よっしー一番のお薦めは、「食べものとしての魚」の部分。

 魚のどんなところが、美味しいと言われているのか気になっていたんですよねーー。

 大好物の頬肉、鯛の目玉、ヒレの肉、その他の部分はどうなのか・・・。

 「三 食べものとしての魚、1 魚の体とその利用法、(2)の肉」には、『わきばらの肉、血合のうまさ、かまの味、珍重される頬身、美味随一の唇の肉、ぜいたく料理のタイの目玉、口蓋と後頭部の肉、ヒレの肉のいろいろ』と、ほぼ全ての魚体各部の肉の美味しさについて説明されています。

 魚好きなよっしーにとって、バイブルのような本になりました。

 ちなみに、よっしーの好きな部分は、頬、唇、胸鰭の付け根・・・、好きな魚は、タイ、フグ、ヒラメ、オコゼ、カワハギ、サヨリ、イサキ・・・。

 どれもみんな、最近、全然食べていません(^_^;)。

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本『さかな~日常生活と魚類~(内田恵太郎著)』 【タイトル】さかな~日常生活と魚類~

【著者】内田恵太郎(うちだ けいたろう)

【出版】慶応通信

【発行】昭和31年2月10日 初版発行

【定価】200円(古書です)

【目次】

一 生きている魚について
 1 種類と系統
 2 体の形と色と生態
 3 すんでいる場所と動きまわる場所(分布と移動)
  (1) すんでいる場所(分布)
    (2) 動き回る場所(移動)
 4 魚の一生涯(生活史)
  (1) 魚はどうして殖えるか(繁殖)
    (2) 魚はどうして育つか(発育と成長)
    (3) 魚はどのくらい生きるか(年齢と寿命)

二 魚が利用者の手に入るまで
 1 さかなとり(漁獲)
  (1) 道具と取りかた(漁具と漁法)
    (2) とれる場所、とれる時期(漁場と漁期)
    (3) とった魚の取り扱い(処理と運搬)
 2 魚を育てふやすこと(増殖・養殖)

三 食べものとしての魚
 1 魚の体とその利用法
   (1) 皮膚とうろこ
    (2) 肉
    (3) 骨
    (4) あぶら(脂肪)
    (5) はらわた(臓器)
    (6) その他
 2 魚の味
    (1) 味のちがいは何によるか(味の構成)
    (2) 味の変化について
    (3) 習慣と嗜好
 3 魚の品質
  (1) 品質とは何か
    (2) 大魚と小魚
    (3) 青魚と赤魚
    (4) 赤身と白身
    (5) 上品な魚と下品な魚
    (6) 近海物、遠洋物、送り物
    (7) 漁法と品質
    (8) いきのよしあし(鮮度)
 4 魚の料理
    (1) 料理とは何か
    (2) 料理操作
    (3) 盛りつけと献立

四 毒魚と害魚
 1 毒魚
    (1) 食中毒を起こす魚
    (2) 刺す魚
 2 害魚
    (1) 直接害魚
    (2) 間接害魚

五 見て楽しむ魚
 1 観賞魚
  (1) 観賞魚の資格
    (2) 観賞用に作った魚
    (3) 異国趣味の魚(熱帯魚)
    (4) 日本の野生魚
 2 池と水槽
    (1) 池
    (2) 水槽
 3 水族館とその利用

六 民族文芸と魚

~~~~~~~~~~~~~

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本『ベスト・オブ・フィールド・ガイド 日本の湖沼30』

 2008年10月、栃木県内のほとんどの川や湖沼は禁漁です。

 現在、ルアーフィッシングを楽しめる栃木県内のフィールドは、東古屋湖、丸沼、鬼怒川(男鹿川合流地点~高徳堰堤のニジマス)、箒川塩原地区のC&R区間(ニジマス)だけになりました。

 よっしーが、毎年、このシーズンになると、一番気にかけているのは「丸沼」です。

 丸沼に通い始めて3シーズン目で、攻め方&ポイントはだいたい掴めるようになってきましたが、それでも時々、「オデコ」だったりしています。

 丸沼はこれから晩秋の11月末まで楽しめることもあってか、最近、検索エンジンで「丸沼 釣」で検索して「よっしーの散歩」にいらっしゃる方が増えています。

  みなさんも「丸沼」の様子が気になっていらっしゃるようですね。

本『ベスト・オブ・フィールド・ガイド 日本の湖沼30』  先日、初めて「丸沼」に行かれる方でも、これさえ読んでおけば、まずは安心という、ガイドブックを見つけました。

 「ベスト・オブ・フィールド・ガイド 日本の湖沼30」です。

 フライマン向けの本ですが、ポイント紹介がメインなので、ルアーフィッシングでも十分参考になります。

 丸沼は、6ページにわたって、主要ポイント&攻め方が丁寧に書かれていて、初釣行に挑むに当たって十分な情報が紹介されています。

  この情報をベースに経験を積んでいけば、確実にステップアップしていけるはずです。

  購入後、よっしーが読んでいて、勉強になったことは、「牛舎跡の沖に伏流水が湧出している」ということ。 牛舎跡がメジャーポイントである所以がよく分かりました。

 ただ、ベテランの方には、少々物足りない内容かもしれません。

 あくまでビギナー&初心者対象のガイドブックということです(ベテランの方でも、初めて遠征する時は、十分参考になります)。

 他に栃木県内のフィールドは、中禅寺湖を筆頭に、東古屋湖、菅沼、湯の湖、川俣湖も掲載されていて、栃木県内の湖沼の大半が網羅されていますので、一冊手元に置いておくと便利な本ではないでしょうか。

  アマゾンで買われる場合は、こちらを御覧ください。

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【タイトル】ベスト・オブ・フィールド・ガイド 日本の湖沼30

【出版】地球丸

【発行】2008年6月20日発行

【定価】1600円+税

【ISBN】ISBN978-4-86067-199-0 C0375 \1600E

【目次】

○4大メジャーレイク徹底ガイド「最新版」。
  屈斜路湖、中禅寺湖、銀山湖、芦ノ湖。
○北海道。
  阿寒湖、支笏湖、朱鞠内湖・・・
○東北
  早池峰湖、御所湖・・・
○関東・甲信越
  丸沼、菅沼、野反湖、バラギ湖、奥利根湖、東古屋湖、湯の湖、川俣湖・・・
○北陸・東海
  九頭竜湖・・・

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