2005年7月31日に、宇都宮市内のホームセンターでアトラスオオカブトのペアを購入してから、産卵させ、2006年5月6日時点で、その幼虫(12匹)を飼育していますが、これまでの、アトラスオオカブトの産卵から幼虫飼育までの飼育のポイントをまとめてみました。
念のためですが、よっしーの産卵から幼虫までの経験(飼育方法、コツ、注意点など)をまとめたものです。
アトラスオオカブトの個体によっては、うまく飼育できない場合もあるかもしれません。また、大型になるという保証もありませんので、その点はご容赦ください。
正式なものとしては、「外国産クワガタ・カブトムシ飼育大図鑑(世界文化社、7,000円+税)」の44~45頁が大変参考になります。
【成虫の飼育&産卵セット】
プラケース(中、縦15センチ×横27センチ×深さ18センチ)の中に、しっとり湿る程度の水分を与えたクワガタ飼育用マット(クヌギマット)を、これを深さ12~13センチ程度入れます。
入れる時に、底の部分だけ5センチを固く詰めます(産卵がしやすくなるそうです)。その上に、残りのマットを入れます。
転倒防止用として、クヌギのとまり木を入れます。
これに、餌台(ホームセンターで売っている木の切り口にゼリーを入れられる穴がついたもの)を入れて、市販のゼリー(クワガタ用)をセット。
アトラスオオカブトは、とにかく大食漢なので、ゼリーの交換が頻繁になります。カブト用の大きなゼリーもいいのではないでしょうか。
あと、雄が凶暴で、餌台を占有してしまうので、雌が食べられるように、餌台の他に、マットの上にゼリーを置いて食べられるようにしてあげるのもポイントです。
飼育温度は、25度~20度、幼虫も同じです。
成虫は、晩秋の頃には死んでしまいます。
特に、産卵した雌は、足が取れたりして、ボロボロになるので、寿命が短かいです。雄は、交尾&餌を食べているだけなので、比較的長く生きていました。
【産卵】
産卵セットで飼育して1ケ月ほどしたら、マットを掘り出してみましょう。固詰めしたマットに、白い卵が見つかると思います。
この白い卵を触る時は、慎重にやってください。すごく傷つきやすいです。目に見える変化はなくても、小さな傷がついて、孵化しなかった卵がたくさんありました。周囲のマットと一緒にスプーンですくい取ってください。
この卵をティッシュカップ法で孵化させます。
プリンカップとは、プリン用のカップ(直径10センチ、深さ5センチ)で、クワガタショップやホームセンターで売っています。要は、透明で蓋がついているものだったら何でもOK。
カップの底に、湿らせたティッシュを敷いて、この上に卵を置きます。ティッシュが乾いたら、上から水をたらして水分補給します。
この状態で、3週間後に、幼虫に孵化します。
普通、ティッシュカップ法は、クワガタの卵の孵化で使用する方法ですが、よっしーは、卵の孵化の様子を観察したかったので、やってみたらうまくいきました。
卵が取り終わったら、成虫ペアは、再度、産卵セットに投入します。基本的に、この作業の繰り返し。よっしーの場合、産卵の合計数は37個でした。
なお、ケースに余裕がある場合は、別の産卵セットを作り、そこに成虫ペアを移します。そうして2ケ月もすれば、元のケース内で孵化して2~3齢になり、安心して幼虫を取り出すことができます(親は別のケースで産卵に専念。元のケースの卵は順調に孵化するという訳)。
【幼虫飼育】
幼虫は、最初は小さいのでプラケース(中)に、クワガタマットと腐葉土(ホームセンターで売っている広葉樹のもの。針葉樹とか組成が不明のものは避ける)を1対1の割合で混ぜ、しっとり湿る程度に水分を加えたマットで飼育します。飼育温度は20~25度。
マット交換は、マットの量&幼虫飼育数にもよりますが、幼虫が小さいうちは2ケ月毎でOK。幼虫が成長すると、1ケ月に1度程度に短くなると思います。
あと、冬場のマット交換では、新品のマット&腐葉土を前日には、飼育している環境に置いて、温度を馴らしておいてください。
一度、冬場、外の物置に入れておいた腐葉土を使用し、間違って幼虫を全滅させそうになったことがあります。最初、幼虫はマットに潜っていくのですが、すぐにマット表面に出てきて、動きが鈍くなるので、異変に気づきました。あんな薄い皮だけですから、人が触ってちょっと冷たいぐらいでも、かなりのダメージになります。
幼虫もだんだん大きくなってきますので、その成長に合わせてケースを大きくしていく必要があります。現在、よっしーは、衣装ケース(ホームセンターで販売。縦35センチ、横50センチ、深さ30センチ)にマットを入れて、12匹飼育中です。
あと、クワガタ飼育している場合は、クワガタの使用済み菌糸も捨てるのではなく、アトラスオオカブトの幼虫のケースにどんどん追加投入します。なんでも食べるそうなので、あまり、餌に神経質にならなくてもいいそうです。
【まとめ】
これまでの飼育を通してみると、冬場の温度管理がちゃんとできれば、アトラスオオカブトの産卵~幼虫飼育までは、かなり簡単です。
お子さんでもできると思いますので、是非チャレンジしてみてください。
あと、最後になりますが、幼虫飼育は、一言「暇」です。
1ケ月に1度のマット交換だけですから・・・。この状態が1年~1年半も続くのですから、かなり根気が要ります。
うちの幼虫12匹は、いつ蛹化してくれるのでしょうか?
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